Lithium-ion battery story:新しいものを世に生み出す物語

Casual story

吉野彰先生の本として、2004年に出版されたものです。内容は、新しいものを世に生み出す時の知恵と苦労の話です。

「二次電池の負極に金属リチュウムを採用すると充電時にリチュウムデンドライトが発生して短絡の課題がある。」そこから「非水系電解電池は、水の電気分解電圧以上の電圧を持つことが出来る。」や「無水n型ポリアセチレンが安定であることに着目し、プラスチックが電池になる」と考えて、1981年に開発に着手し進めてこられたそうです。

ある日、Goodenough教授の論文を発見して、自ら持っている負極との組み合わせで、基本概念特許を1983年取得。

そして、1986年にカーボンとLiCoO2による基本特許を取得し、「新しい材料」「限りない製造プロセス課題への挑戦」「何処にも無かった安全性試験を自ら作り証明」と次々と続く課題に挑戦されてきたそうです。

また、「先行投資した技術の市場への新規参入による競争激化による投資回収の劣化(悪魔のサイクル)に対する基本特許」や「正極集電体にアルミ箔を使用する関所特許」など着実な開発の実施も勉強となり興味深かいところでした。

苦労話と書きましたが、納得できる説明がされており、技術者として興味ある内容だと思います。

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