Surface Technology 表面技術

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定義と分類

基材の表面上に何らかの処理を行い、従来の基材の使われかたとは異なる新しい価値を創る技術が表面技術です。

この技術には主に、気体の上で操作されるもの(ドライプロセス)と液体の上で操作されるもの(ウェットプロセス)があります。また、上の考えだけでは、分類が難しい技術として様々な表面技術もあります。これらを纏めて紹介します。

「ドライプロセス」

「JIS H 0211-1992ドライプロセス表面処理用語」では、「材料表面を気相又は溶融状態を用いて処理すること」と定義されています。この分類に従って、ドライプロセスを纏めてみます。

物理蒸着法:PVDと一般に言われています。真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、イオン注入、レーザー処理などがあります。

化学蒸着法:CVDと一般に言われています。常圧CVD,減圧CVD、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCDVなどがあります。

溶融成膜法:溶射や溶融めっきが分類されています。

表面改質法:浸炭や窒化が主に分類されています。イオン窒化やプラズマ窒化、イオン浸炭も含まれています。

表面加工法:レジストとエッチングが分類されています。

「ウェットプロセス」

「ドライプロセス」に対して、液体を使って成膜する表面技術として「ウェットプロセス」があります。その主なものを紹介します。

めっき :金属イオンを含む水溶液中で電気化学的反応により成膜をするプロセスです。電気めっきと無電解めっきがあります。他に溶融亜鉛めっきもありますが、メカニズムが異なり、JISではドライプロセスの溶融成膜法に分類されています。

陽極酸化:電解溶液中で基材を陽極として、基材の表面に酸化皮膜を成長させる処理方法です。

化成被膜処理:酸やアルカリ性水溶液を用いて化学的処理で、酸化膜や無機塩の薄い皮膜を生成する処理方法です。クロメート処理やリン酸塩処理などがあります。

その他の表面技術  

その他の技術として、拡散処理法、塗装、潤滑剤、固体潤滑剤や電解研磨も表面技術のひとつと考えて良いでしょう。

塗装については、金属便覧では、表面技術を纏めた表面改質の項に、有機質皮膜法として分類されています。また、塗装を専門とされる金属表面技術の専門家もいるので、この分野で考え意見を述べたいと思います。

切削加工や塑性加工で使う潤滑油は、金属加工の分野で分類を考えます。

参考:JIS H 0211-1992ドライプロセス表面処理用語

以下には、個々の技術の紹介を行っています。参考にしてみて下さい。

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