Utilization of 3D printer in Medical 　医療分野での３Dプリンターの事例

「多孔体造形物だからこそ出来ること」

３Dプリンターは、その加工法から、難削材を用いた製品の少量生産や試作や材料消費・工具コスト削減を求める製品に利用されています。しかし、それだけでは、この加工方法を充分に活かした製品はできません。3Dプリンターで得られるラティス構造を特徴とした製品例を紹介します。

その例として、金属製インプラントの３Dプリンター加工を紹介します。従来の人工股関節などの金属製インプラントは、弾性率が人の骨よりも大きなチタン合金の溶製材が使われています。しかし、弾性率が大きいことにより、生体に必要な負荷をインプラントが負担するようになり、その結果、生体組織の萎縮や骨吸収が生じるストレスシールディングと言われる問題を生じることがあります。

この問題に対し、３Dプリンターを活用し、チタン合金の中に一方向気孔が伸長した構造を作り、人の皮質骨と同程度の弾性率にやや高い強度を持つ相対密度60%程度の多孔体造形物の使用が提案されています。これらの実用化がより早く進み多くの人の体の助けになることを期待したいですね。

3DプリンターのTechnologyについては、ここもご覧ください。